日本線維筋痛症・慢性痛学会 第14 回学術集会において、大会長を務めさせていただきますこと、心より御礼申し上げます。
本学術集会は、線維筋痛症をはじめとする慢性疼痛やその関連疾患の研究や治療法の発展、患者支援などを目的とし、様々な分野の専門家が一堂に会して最新の情報交換を
行う貴重な場となっております。
昨年はコロナ明けてから初めての開催となり、200 名の医師が参加されました。今年はコメディカルへと参加の幅を広げ、より多くの参加者を募り、より活気のある会を目
指します。
今回の学術集会では「痛覚変調性疼痛を考える エビデンスの高い治療を目指す」というテーマを掲げました。2021 年より、侵害受容性疼痛、神経障害性疼痛に並ぶ第3の疼痛として痛覚変調性疼痛という病名が定義されました。この中のもっとも代表的な疾患として線維筋痛症があり、中枢感作から生じる慢性的な痛みとして、その病態が位置付られています。また近年、線維筋痛症の治療法について世界各国からエビデンスが集積されるようになり、より有効な治療法が明確化されてきています。
日本中の線維筋痛症や慢性疼痛に携わる医療従事者が一同に介し、その病態や治療法について熟考し、知識を共有し、次の時代の医療を考える会にしたいと考えています。
また慢性疼痛にて苦しんでいる患者さんのために一丸となって取り組んでまいりたいと思います。
本学会の趣旨をご理解いただき、ご協賛を賜りますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
大会長 西岡 健弥
順天堂東京江東高齢者医療センター 脳神経内科