日本線維筋痛症・慢性痛学会第13回学術集会において、大会長を務めさせていただきますこと、心より御礼申し上げます。
本学術集会は、線維筋痛症をはじめとする慢性疼痛やその関連疾患の研究や治療法の発展、患者支援などを目的とし、様々な分野の専門家が一堂に会して最新の情報交換を行う貴重な場となっております。
新型コロナ蔓延の影響によって皆様が集う事が困難となっておりましたが、この度4年ぶりにオンサイトでの開催の運びとなりました。
今回の学術集会では「痛覚変調性疼痛に挑む」というテーマを掲げました。学術集会が開催されない間に、第3の痛みとして「痛覚変調性疼痛」という用語が誕生しました。線維筋痛症はその代表格であることから、この新たな視点を加えた最新の研究成果や治療法など多岐にわたる話題を取り上げます。その中でこの新たな痛み概念である「痛覚変調性疼痛」に対する有意義な議論がなされることを期待しております。
痛覚変調性疼痛に日々向き合っている参加者の皆様と、本大会を通してより多くの知識や情報を共有し、苦しんでいる患者さんのために一丸となって取り組んでまいりたいと思います。
会長 臼井 千恵
順天堂大学医学部附属練馬病院メンタルクリニック